103: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/08/02(火) 04:12:45.61 ID:5bPZYY3Ko
・・・
夜。
学園都市。
その路地裏。
人通りの少ないそこに置かれた『廃棄物処理場』。
そこの焼却炉では文字通り「廃棄されるモノ」を処理している。
生ゴミから人様には言えないナニかまで。
そこで焼かれる人間大の大きさの黒いゴミ袋を眺めながら、
その男はニヤニヤと笑っていた。
中身は、言わずもがな。
「はっ、馬鹿だねえ。金と地位につられて裏切るような奴、信用できるわけねーじゃねえか」
燃え盛る炎に焼かれつつある物体を嘲ると、その男は満足げに笑った。
目的は、上々。
『実験事故』の詳細。これは正直のところ要らなかった(桐条の下へ行く理由づけの為だけに必要だった)のだが、
あって損する訳でも無いので、色々と参考にしようと考えている。
重要なのは、『黄昏の羽』の方だった。
何せ急ごしらえで『適合者』を『造った』せいで、召喚器が足りなくなっているのだ。
実験では召喚器を使い回せばよかったが、これでは実戦が出来ない。
その際だ。今は亡きスパイから連絡が入ったのは。
「桐条が召喚器の製作に取り掛かった」と。
とはいえ、召喚器の製作は何重にも様々な研究所を通して、それも1丁ずつバラバラに造られているらしく、
スパイ程度では『黄昏の羽』の出どころを掴む事が出来なかった為、
完成間近で召喚器が一つにまとまったところで奪う事にした。
幸い、そこのラボには彼自身本当に足繁く通っていた為セキュリティの程度も把握出来ていたし、
それを無効化する位、学園都市の技術力なら容易だった。
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