145: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/08/05(金) 08:50:53.31 ID:4IO9WEvBo
自分達を馬鹿にするのは構わない。
負け犬根性、と言う訳ではないが無能力者が多く集まり、
高位能力者の少ない上条達の学校は、その地位自体があまり高くない。
それゆえに能力に関してあまり頓着を持っていないのだが、
その事に関して敵方の大将(担任)は上条達の大将(担任)を裏で馬鹿にしていたのだ。
その言葉に小萌先生は大層悲しんだ。
これを許してしまっていいのか?
能力を持つ事にこだわりは持たない事が負け犬根性に近いと述べたが、
実際には負け犬等では無い。
これを許してしまった時点で、上条達は負け犬へと成り下がるのだ。
それだけは受け入れられない。
例え無能力者の烙印を押されようとも。
例え低能力者だと陰口を叩かれようとも。
例え落第者だと馬鹿にされようとも。
大好きな恩師を馬鹿にする事だけは許されない。
その一部始終を見たのは上条とその周りに居たクラスメイトだけなのだが、
この話はあっという間に棒倒しに参加する味方達へと伝わり、
上条が無駄に発揮したカリスマで彼らの怒りをまとめ上げたのだ。
そんな光景を見ていた観客一同は上条達に息を飲み、上条達の雰囲気に呑まれた。
死地へ赴く兵士達を見送るように、いつまでも彼らの姿を見ていたいと思ってしまう。
だが、それは許されない。戦地へ向かう彼らに、心残りを残してはならないから。
そして、そんな奇妙な一体感を持った彼らと別れを惜しむ観客を引き裂くように、
棒倒し開始のアナウンスが鳴り響いた。
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