169: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/08/06(土) 22:58:45.12 ID:aZSRjLkro
「ぷっ……あの人何してるのかな」
「俺らの事に気付いたけど近づけねェから、敢えて捕まったンじゃねェの?
あいつ黄泉川とも知り合いだし」
すると一方通行の言葉通り、黄泉川の前にひっ立てられた上条は少し黄泉川と言葉を交えると、すぐに解放されて一方通行達の下へと歩いてきた。
「よぉ」
上条は何事も無かったかのように手を振ってあいさつしてきた。
久慈川はもちろん、流石の一方通行も呆れた表情を浮かべる。
「よォじゃねェよ何やってンだお前……」
「いや、インデックス見なかったかって尋ねようと思ったんだけどな」
「インデックスってさっきの子?」
何の用かと思ったら、インデックスを探しているらしい。
久慈川の質問に首を縦に振りながら、一方通行は続いて上条へと突っ込みを入れる。
「そンなモンお前、携帯で聞くなり探すなりしたら良いだろォが」
「携帯はガッコーの教室の中。人づてに探していくしかないんですよ、上条さんは」
「はン、昔の人間は文明の利器なンぞ持ってなかったからなァ……
進み過ぎた技術に頼ってきた弊害だな……携帯を使える事を当たり前だと思っちまう。
今みてェにそれに頼れない状況が有るってのに、その可能性に目を向けずに生きてきた結果がこれだ」
「そう言われたらそうだよね……私も携帯の無い生活なんて考えられないし……
なら昔の人ってどうやって連絡してたのかな、狼煙?」
「狼煙もそォだなァ。ただ短い時間で連絡するってのはどォしても無理だから、早馬飛ばして手紙って手段くらいしかねェだろォな。
だがそれもできるのも一部の上流階級だけだろォから、昔の一般人は遠くの人と話すって考え自体無かったはずだ。
日々の生活で手いっぱいだろォし」
「そう考えると、私達って恵まれてるんだね……てゆーか、何の話だっけ?」
「なンだったか、『身分の差による生活水準の差』だったか」
「……たかだか人探しでそこまで深く考えさせられるとは、
流石の上条さんも思いもよらないですことよ……」
ボケなのかマジなのかわからない会話に、上条はリアクションに困りながらも突っ込みを入れる。
そして意外と息の合っている一方通行と久慈川に少しばかり驚きを示すが、
一方通行の次なる言葉に更に驚いた。
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