過去ログ - とある仮面の一方通行 そのに
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215: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/08/10(水) 08:43:43.70 ID:ZVqRrhcAo
すると、不意に何かが頭をよぎった。
その直感は腰に差してある召喚器に起因しているのか知らないが、真っ先に上条は召喚器を手にした。

辺りには御坂と土御門、それに吹寄しかおらず、他の一同は互いに飛んでくる能力に集中しているようで、
更には誰かの能力か知らないが突風が吹き、土煙が更に巻き上げられた。

それを上条は好都合と見る。

カチリと召喚器をこめかみにつきつけると、

上条は引き鉄を引いた。




「……オケアノス、アムリタ!!」




御坂と土御門が驚愕の表情を浮かべているが、それを無視して叫ぶ。
吹寄を助ける『力』を、『心』から求めた結果が、これだった。


アムリタ。死亡・ダウン以外の状態異常を回復させる。


『心』はそれに応えたようで、オケアノスが吹寄に手をかざすと、
何か白く柔らかい光が吹寄を照らした。

オケアノスが消えると、吹寄は先程までの苦悶に満ちた表情は落ちつきを取り戻し、
安定した寝息を吐いているようだった。

「……カミやん、今のは」

土御門が上条に尋ねる。

土御門も何となく予測はついている、と言うか『それ』しかあり得ないと思っているが、
先程までの光景が何となく嘘か夢かに思えて仕方がなかった。

「……とにかく、一旦この場を離れよう。
 御坂、お前には後で事情は話すから、この場では何も聞かないでくれ」

「え、えっと……うん……」

上条は吹寄をおぶさり、土御門の体を支えると、
辺りを見回して最短距離でこの戦場から離脱するルートを探し始めた。

「カミやん、お前は吹寄を頼むぜい。俺は大丈夫だから」

「……本当か?」

「本当本当」

「……分かった」

渋々、と言った様子で上条は土御門から手を離した。

(……あれが、『ペルソナ』か……)

土御門は、上条が召喚したオケアノスを思い出し、考える。

(アレイスターが、いや、『暗部』がこの力で何かしようとしてるのもうなずけるな)

これほどの力。研究者達の唱える『レベル6』に至る道も見えるかもしれない。
ならば研究しないわけにはいかないと言う事だろう。

オリアナに関してもそうだが、この件が終わったら色々と調べなければならないな、
と土御門は休みの日が欲しいと、内心愚痴りながらも重たい体を引きずって、競技場を後にした。


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