256:透過遅いので下げで ◆DAbxBtgEsc[saga sage]
2011/08/14(日) 01:30:10.90 ID:xlKYvBbQo
・・・
月詠小萌は憤怒した。
いくら言っても目の前に居る神父さんはタバコを吸う事を止めてくれないからだ。
確かに、見た目2メートルを越える身長を持つ彼は、20歳以上に見られてもおかしくは無い。
だがしかし、小萌先生の長年培った目はごまかせないのだ。
大人びた顔に見え隠れする幼さは、明らかに天然物であり、
その大人びた顔は仮の姿で、本来は14歳かそこらなのだと一瞬にして見抜いた。
そんな訳で子供の成長を妨げるタバコを、目の前の赤毛神父が吸う事を許さない。
だから必死になってタバコを止めるように諌めた。
その甲斐あって、日本では中々見られない銘柄のタバコを何箱もゲッt……
もとい没収する事に成功した。
そしてタバコを回収するどさくさにまぎれて、その赤毛の神父に逃げられてしまったのが心残りなので、
神父を探しだすべく街中を歩いたり、走ったりしてまわっている。
……のだが、なかなか見つからない。
「はふう、タバコは……いけませんね……体力が……あうう……」
体力の限界だった。
運動不足、と言うのもあるだろうが一番の原因はタバコだろう。
重度のヘビースモーカー(←言葉が重複する程に重度)な小萌先生の肺は、ズタボロですぐに息切れする。
ちょっと休憩……と思って近くのガードレールを背もたれにしようとしたところ、目の前を通り過ぎる白い影。
「あれは……シスターちゃん?」
何故こんな所にいるのだろうか。
何だか誰かを探しているようにも見えたので一度声をかけようと思ったのだが、
インデックスの方が体力が上らしく、中々追いつけない。
ちょっと禁煙しようかなとか思うが、何処から持ってきたのかコンビニの袋に先程の赤毛神父から徴収したタバコを大事に入れている時点で、
禁煙もすぐに終わりを迎えるに違いない。
とはいえ、インデックスはシスター。
ならば先程の神父に関しても何か知ってるかも、
とも思ったので諦めず追い掛けていたら、インデックスが路地裏に入って行った。
こんな所に何の用なのだろう、と首をかしげながらも、
ピンク髪の先生もまた路地裏に吸い込まれて行った。
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