26: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/07/29(金) 22:59:16.73 ID:kQbivQgpo
(桐条……)
少し前に一方通行に連絡を取った時、そんな事を言っていた気がする。
話を聞けば聞く程、「白髪の男」が一方通行に思えてならない。
どうするべきか。
この事をステイルやアニェーゼに伝えるべきなのだろうか。
しかし、天草式の動向も気になる。
何せローマ正教を出し抜いてオルソラを襲撃したらしいのだ。
らしい、と言うのはローマ正教の斥候は天草式に襲われたらしく、その事実を確認した者が居ないのだが、
バス停に開いた正三角形の穴とそれに続く下水路と残された天草の術式が、
オルソラを襲撃したのだろうと言う事が容易に想像できた。
にも拘らず、そのオルソラは今桐条グループの学園都市に居ると言う。
白髪の男と共にいると言う事はその男が何とかしたのだろうか。
だとすると、やはり白髪の男とは……。
「……おい、おい!」
すると、その思考を遮るようにステイルが声をかけてきた。
「な、何だよ?」
「いや、君が急に黙り込むからどうしたのかと思ってね。君に頭脳労働は似合わないよ。
馬車馬のごとく働く方がらしい。余計な事を考えずにね」
「うるせえよ、余計なお世話って奴だ」
そうかい、とステイルは興味なさげにタバコと共に吐き捨て、
スタスタと何処かへ歩いて行った。どうやら何かを手伝いに行くらしい。
今現在、上条はテントの一つの中でポツンと座り込んでいた。
本来この時間は天草式に対抗するための準備期間と言うか、
それぞれがそれぞれの武器だの術式だのを整えたりしていたのだが、上条は魔術など使えない。
故に適当にフラフラと外を歩いていては、一言で言うと邪魔なのだ。
一人。
誰も居ない。
今なら一方通行に連絡を取っても良いだろう。
そう考えた上条は、携帯を手に取り通話ボタンを押した。
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