281: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/08/15(月) 09:00:48.87 ID:BjnNGAqgo
「おいお前ら」
病院の一室。
一方通行は窓から吹き抜ける風を受け、髪の毛がサラサラと揺れている。
ベッドの傍ら、そこには果物詰め合わせだの花だのと見舞いの品々が敷き詰められており、
一方通行が入院したと聞きつけた人々がお見舞いに来たと言う事は想像するに易い。
しかし、そんな一方通行は苦々しげな表情をうかべ、見舞いに来た人々へと声をかけた。
「「「んん?」」」
「……ンン?じゃねェよ、いつまで居座る気だァ?!ここは避暑地じゃねェンだよ!!」
そこには仮称特別捜索隊+幼女+白シスターにスキルアウト+幼女が見舞いの果物をガンガン消費していた。
いや、別に果物を食うのは構わないが、いつまでも居座ってワイワイされると、
静かにしてくれと怒られるのは一方通行なのだ。
学校に通ってない奴らはずっと居座るし、選手な上条当麻に御坂美琴、
フレメア=セイヴェルンは競技が終わる度に病室に足を運んでいる。
フレメアに関してはスキルアウトの面子がいるから分かるが、上条と御坂は何故いちいちここに来るのか。
大覇星祭初日に入院を始め、今日は大覇星祭三日目。
一方通行は能力を行使して傷の治癒力を促進させていた。
とはいえ、傷は大きく早くても2週間、すなわち大覇星祭など余裕で終わっている頃までは入院を余儀なくされた。
常人で学園都市外の病院なら普通に2カ月は入院させられるレベルであるが、
学園都市の医療技術に一方通行の能力によって入院期間をここまで縮めたのである。
出来れば静かに過ごしたいとか思っていたと言うのに、周りはそうは問屋が卸さないと病室に居座る。
一方通行はいやがらせか?とか思うのだが、実際は皆一方通行の事が心配なのだ。
とはいえ見た目はただ涼みに来てるようにしか感じられないから、
一方通行がそのように考えるのも仕方が無い。
すると、外から今後の競技予定のアナウンスが入った。
「お、もうそろそろ俺の出番か」
「そうなの?それじゃあ私も着いて行く!」
「おォ、行ってこい行ってこい。そして帰って来るな」
「負けろー」
上条はアナウンスを確認するように窓の外を眺めると、座っていた椅子から立ち上がる。
続いてインデックスが果物を何個か抱え、上条について行った。
一方通行はシッシと手を振り、御坂は上条の負けを祈願している。
そんな2人に苦笑しながら、上条とインデックスは病室を出て行くのであった。
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