過去ログ - とある仮面の一方通行 そのに
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323: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/08/16(火) 09:41:17.49 ID:9TmIZQtZo
・・・

木原数多は研究者だ。
暗部として『猟犬部隊』を動かし、人様には言えないような事も行ってはいるが、
基本的には様々な研究を行っている。

といってもその研究も主に人様に言えないものなので根っからの暗部気質というか、
つまりはそう言う人間なのだが。

そう言う訳で、彼が研究所に出入りすると言う事は当たり前の事で、
今日もいつものようにとある研究所に顔を出していた。

目的は、ある人物の顔を見る為。

その人物は女性で、ひょっとして……
とか思うかもしれないが、別にそういった関係ではなく、飽くまでも研究を行う為の『協力者』だ。

とはいえ、木原数多が行う研究は非道を極める者なので、
それに加担するものは木原と同様狂っているか、それか木原に「脅されて」いるかのいずれかに当たる。

「おーっす木山ちゃん。元気にしてっかー?」

木山春生。
木原は彼女の顔を拝みにやってきていたのだが、彼女は勿論後者の人間である。

木山は、木原の顔を見るなり仇敵を見るかのように恨みを込めた視線を飛ばすが、
当の木原は何も感じてはいないようで、

「その様子なら元気そぉだな。安心安心。飯はちゃんと食えよ?
 『人質』ってのは無事だからその価値を発揮するもんでね」

木原は愉快そうに語るが、木山にはそれらは一つも聞こえておらず、ただただ木原を睨みつける。

「……あの子らは本当に無事なんだろうな……?」

木山はギリッと歯ぎしりをさせ、爪が自身の手に食い込み、そこから血がにじむ程思い切り握りしめた。
その様子を見て更に楽しそうに笑った木原は、

「あーんしんしろって。あのガキ共の中から『適正』の高い奴6人選んでんだから、一番安全だろうよ。
 あいつらも必死こいて働いてるぜ?あんたと、残ったガキ共の日常を守る為になあ。
 いや、ホントに泣ける話だわ」


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