473: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/08/29(月) 23:27:07.28 ID:oqJcByqvo
・・・
一方通行はあふれんばかりの激情を抑えきれずにいた。
布束砥信は血が出る程に唇を噛みしめていた。
クマは状況が分からないものの、放り込まれた人たちは被害者なのだと理解した。
今、この場に居ると思われる人間達は、『暴走能力の法則解析用誘爆実験』の被験者達の一部。
そして響き渡る音声を聞いた限りでは、本来『暴走能力の法則解析用誘爆実験』は
『AIM拡散力場制御実験』を隠れ蓑として行われた実験だったのだが、
実はそれすらフェイクに過ぎず、この実験での目的は『人工』のペルソナ使いを作りだす事にあったのだ。
結局その被験者達が昏睡状態に陥った為、見た目上は中止になった。
しかし木山春生や御坂美琴達がその被験者を見事に救ったので、
『色々』とデータを収集する為に再び被験者達を集めたようだ。
そして今、用無しになったからか、適当な事を言ってテレビの中に放り込んだのだ。
事もあろうに、一方通行達の足止めをするついでに。
「あンのクソ野郎ォ……何処までも馬鹿にしやがってェ……!!」
ギリギリと歯ぎしりをする一方通行だが、
そんな中で布束砥信は神妙な顔つきで一方通行に語りかけた。
「well、この世界は、「木山先生と共に日常に戻れる」という安心感から出来たものかもしれないわね……
それはさておき、一方通行。あなた外に戻った方がいいわ。ここは私とクマが何とかするから」
「ハァ?何を……」
「私とクマは、ココでしか動けない。でも、あなたは違う。そうでしょう?
therefore、適材適所って奴」
「……」
確かに、そうだ。
あの音声を聞く限りでは、木原はここには居ない。
だったらいつまでもこんな所に居る暇は無い。
かといって騙された子供達を放っておく訳にもいかない。
ならばクマと布束がこちらで動けばいい。
そして一方通行はあちらで木原を叩けばいい。
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