513: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/09/05(月) 02:29:15.01 ID:GQuHMGOqo
・・・
『こちらクリス、監視カメラからターゲットは発見できない。
恐らく予定通り通風口を移動中と見られる、オーバー』
『りょーかーい。それじゃクリスは引き続きカメラから所内を探索、
私を含めたその他は予定通りのポイントで待機。
今回の作戦はターゲットをこの場に釘付けにする事だから、
適当にアンチスキルのフリをして時間稼いで頂戴な、おーばー』
『『了解』』
必要な事だけ伝えると、ナンシーは無線を切った。
状況を開始してから10分が経過して、交戦は0。依然どちらも被害は無し。
この時点で一方通行がアンチスキルと言うか、
表側の人間に手出しはしない人種であると言う事は確実となった。
流石にこちらが偽物だとバレれば命も無いだろうが、その前に先手は打てる。
アンチスキルとして動く理由を先に一方通行に教えるのだ。
それと同時に、この場所がどういった場所なのか、知らしめる。
木原数多は裏の世界の人間であるが、何も普段からずっと裏側に居る訳ではない。
表としての立ち位置もあり、それを作っているのがこの場所である。
すなわちこんな所で殺し等働けば、表側の人間を表立って敵に回す事になるのだ。
こうなってしまえば一方通行の逃げ場がなくなってしまうだろう。
(ま、後20分、適度に時間つぶしてから外に出してあげればいっか)
等とナンシーはぼんやりと気楽に思っていた。
しかし、そこに小さなイレギュラーが介入する。
『こちらクリス。監視カメラに人影、恐らく木山春生と思われる。オーバー』
『うげ、そう言えば木原さん、科学者1人ここに軟禁してるみたいな事言ってたよねー……。
その地点から一番近いのは誰?そいつに木山と接触させるから』
『ナンシーだな』
『げっ面倒くさ……了解、変に動かれて邪魔されても困るから、
部屋に戻ってもらう事にするわ、おーばー』
『了解』
ブツリ、と無線が切れる音と同時に、
ナンシーは通風口の見える潜伏ポイントから移動を始めた。
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