53: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/07/30(土) 17:32:51.35 ID:lqjAqMbuo
・・・
「よォ、随分と手ひどくやられたなァ」
「はっ、こんなもん……我らが女教皇様の受けた『痛み』に比べりゃ……大した事ないのよな」
「なンだァ?女教皇様とやらは大けがでもしてンのか?そりゃ御愁傷様」
「あの御方が、御怪我などするはず無いだろう……
我々が弱いせいで、あの御方はいつも心を痛めておられたよ」
「はン、心の痛みに比べりゃ肉体の痛みなど、ってかァ?オルソラみてェな事言いやがって。
魔術師ってのはどいつもこいつもドMの集まりですかァ?」
「うるせーのよな……」
「で、あいつらの行く場所、大体分かってンだろォ?」
「そうだな……確か……この近くに……オルソラの功績を形にする為に……
『オルソラ教会』ってのが……建設中なのよな」
「あァ?あいつそンな偉いのかよ、俺不敬罪とかでしょっ引かれねェだろォな?」
「そう思うなら、さっさとこの茶番に幕を降ろすのよな。
土下座してこの卑しい犬をお許し下さい、とでも言えば許してもらえるんじゃないか?」
「バカ野郎、男が土下座するのは脱童貞をお願いする時だけだってンだ」
「……お前さんには誇りが無いのか?」
「冗談だ」
「知ってるのよな」
「張り倒す」
「その怒りをローマ正教にぶつけたらいいのよな」
「分かったのよなァ」
「……語尾を真似するンじゃねェのよな」
「お前こそ」
建宮斎字がまだ元気で動ける事を確認すると、一方通行はニヤリと笑う。
縄を解き、白髪はふらつくクワガタ頭の体を支えながら、2人は宵闇に消えて行った。
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