535: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/09/09(金) 14:36:48.69 ID:5XMi+z0uo
「そうか、そういえばそうだったな。黄泉川さんは第七十三支部だったか」
「そうですよ、そんな人聞いたことも無いです」
少し首をかしげながら言い放つ木山に対して、女は笑いかけながら答えた。
そして木山も、そんな女と同様に笑いながら答える。
「……おや、おかしいな?彼女は第七十三支部の部隊長なんだが、
やる事為す事物凄く派手でな。部隊長全員を把握する事は出来なくとも、
彼女の名くらいは知っていないとおかしいぞ?」
両者の距離は、変わらず10m。
木山はジリジリと後ずさりしながらその距離を伸ばしつつ、女に対して質問する。
「そして何より、その装備、一見してアンチスキルに模してあるが、アンチスキルのそれでは無いな。
非殺傷を目的として改造された装備ではなく、本来の殺傷を目的とした非改造のライフルなのではないか?」
木山はもう一度、笑った。
「アンチスキルには、ずいぶんと世話になっていてな。装備の違いがわかる程度には」
「あーらら、バレちゃ仕方がねぇ。
とりあえず動かないでくださいね、ケツに挿れられる穴を増やしたくないでしょう?」
「……残念ながら、そのような関係を持った事など一度も無いよ。
研究者とは孤独なものだ」
「……そいつは失礼しました」
瞬間、2人は動き出す。
木山は後ずさりそのままにバック走で勢いを付け身を翻し、
女―ナンシーは笑みを浮かべながらライフルを構えつつ駆けだした。
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