540: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/09/09(金) 14:44:17.70 ID:5XMi+z0uo
・・・
『ハァ?一方通行が消えただぁ?』
木原数多は猟犬部隊からの報告を受け、もう一度確認を取る。
『ええ、文字通り消えました。場所は第三実験室です。後木山春生も同様です』
『くは!オーケーオーケー、取り逃がしたかと思って危うくおめーらに
処分の命令を出すとこだったじゃねえか!!
そこで消えたんなら問題ねえ、てこたあアイツはケツまくってテレビん中に逃げたって訳だ!
殺しに日和って逃げだすたぁ情けねぇなあオイ!!』
木原は1人納得していたが、報告をしたナンシーは良くわかっていなかった。
何せ失敗したと思い、今日が命日だなー、と気楽に考えていたのに、
何故か任務成功だと言われたのだから。
『よし、今そこの実験室に居るな?』
『はい』
『その室内の中央に、デケェモニターがあるだろ?それ粉々にぶっ壊してくれや』
『了解です』
ナンシーは終始木原の考えが読めなかったが、その疑問を質問にする事は無い。
余計な口をはさむ事自体が無駄な事であると理解しているからだ。
とりあえずモニター壊せば良いんだな、とライフルを構えながら無線を切った。
そして通信を終えた木原は、用済みの無線をその辺に放り、笑う。
「ったく馬鹿だねぇ、こっちはとっくに目的を捕まえてんのに、まだ必死こいて動きまわってやがる」
笑う木原の視線の先、そこには頭に何か機器を取りつけられた打ち止めの姿があった。
意識は無く、ピクリとも動かさない打ち止めだが、
死んでいると言う訳では無く、確かに呼吸も心臓も働いている。
「ったく、こんな時間なんだからガキはオネムの時間だってのに、
一方通行の野郎添い寝の一つもしてやれねえたぁ保護者失格だなオイ」
木原は1人自分の冗談に笑うと、キーボードを叩きパソコンの液晶を眺め始めた。
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