556: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/09/13(火) 19:27:22.94 ID:7T4Cw5wio
「やっと気付いたか……この場での戦い方ってのによ」
あっちでもそれが出来れば上等なのだが、
凝り固まった常識と言う物は中々覆す事は出来ない。
それは異世界だろうと変わらない。
目の前の現実を受け入れたつもりでも、心のどこかで信じきれない事もあるのだ。
しかし、上条はここだけとはいえ、受け入れた。
そして心のままに、その言葉を口にする。
「ペ、ル、ソ、ナ……!!」
痛む腕に耐えながらの発声だった為にとぎれとぎれになったものの、
その合言葉を口にする事によって発現する。
「オケアノス!!」
召喚器があらぬ所に転がったままに。
上条は何もこめかみにつきつける事無しに。
自発的に『死』を受け入れ、『恐怖する心』を受け入れた。
それにオケアノスも上条の望んだ力を以って応える。
「オケアノス、アムリタ」
上条が唱えると、以前吹寄制理に降り注いだ淡い光が、上条の右腕にも照らされる。
すると真っ赤に腫れあがりあり得ない方向に曲がっていた右腕は、
いつもの真っすぐな状態へと戻った。
それを確認した上条は手を何度か握ると、影を見やる。
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