565: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/09/13(火) 19:36:07.78 ID:7T4Cw5wio
「とりあえず外出てみるか?」
「え、ええ、そうね」
狼狽するドレスの少女を率いて垣根は外がどうなっているのか確認を取る事にした。
「あ、その前に」
垣根はドレスの少女の後ろを通り、ゴーグルの少年が居た所まで移動すると、
「やっぱ中握ってやがったか……つーかもうテンパイだし」
犯罪は見つからなければ犯罪ではないし、
イカサマも見つからなければ……いや、例え見つかっても黙認されればイカサマではない。
サムズアップするドレスの少女を見るのと同時に、
垣根は中で出来た暗刻を王牌の3つと入れ替えた上に、
ゴーグルの少年の捨て牌と手牌をぐちゃぐちゃに入れ替えると言う鬼畜も真っ青な所業を為した。
「よし、これでこいつがこっからテンパイすることもねーだろ」
「そうね、後は私達がノーテンで終われば、
砂皿さんがテンパイしようとするまいとこの局は千点以上の被害はない、と言うことね」
利害が一致した、と言う事だろう。
2位のドレスの少女と3位の垣根。彼らはこの場においてのみ同盟を結んだ。
「ああ、だがこの後からは敵通しだと言う事を理解しておけよな」
「ええ、分かってるわよ」
こんな異常な状態の中、いつまでも冷静な垣根を見て、ドレスの少女も落ちつきを取り戻したのだろう。
先程の狼狽はどこへやら、隠れ家の出入口へと向かう垣根にドレスの少女も迷わず追従して行った。
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