575: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/09/16(金) 11:26:46.21 ID:61qfjt2Qo
それでも学園都市の中には、舞夏が居る。
彼にとって、彼女の無事を確保する事が最優先事項であった為にこうして術式の破壊を行った。
しかし、それを行う為に何度か魔術を使ってしまった為に、既に身体はボロボロだった。
土御門は血の塊を吐きだすと、自身が出てきた第三ゲートから再び学園都市に戻ろうと身を翻す。
しばらく重たい身体を引きずるように走っていくと、
視線の先から車のヘッドライトが見えたので、
思わず木の影に隠れその車がなんなのか確かめる。
そこには山道に似合わないような面長な車体をしたリムジンが目の前を過ぎ去っていった。
遠目に見る限りでは黒塗りの窓である為に、運転手が乗っていると言う事しか分からない。
(リムジン……?)
どこのどいつだ、と土御門は思うがどうやら土御門を探している訳でも無く、
学園都市に行くのが目的であるらしい事から何処かのお偉いさんが
ノコノコやって来たという事だろうか。
魔術師、と言う可能性も考えたが、あのような目立つ車に
乗って来るだろうかと思ったら、それは無いと考えた。
(敵なら排除すればいい、か)
どの道ここからならあのリムジンに追いつくことなど出来ないのだから。
隠れていた木の陰から身体を出して、再びゲートへと向かう。
しばらく歩を進めると、先程のリムジンも第三ゲートを目指していたのだろう。
リムジンがゲートの前に止まっていた。
どうやら中に乗っていた人間は既に学園都市入りを果たしたらしく、
そこには運転手しか居ないようだ。
(さて、接触すべきか否……ッ!?)
瞬間、全身を衝撃が駆け抜けた。
突然受けた謎の攻撃に、土御門はゴポッ、と音を立てながら血を吐きだす。
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