577: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/09/16(金) 11:32:17.28 ID:61qfjt2Qo
更に言えばあの『界』は、まだ完成していないはずである。
『界』の完成とは、あの世界がAIM拡散力場と言う心の集合体によって造られた世界であり、
その世界では現実の理が歪められオカルトは悉く消滅するはずで、
しかし現に土御門と言う魔術師はまだ生きている。
とはいえ、学園都市の外に居る土御門ですらダメージを受けたのだから、
学園都市内に居るヴェントがどうなるかなど考えるまでも無い。
そして何より、あの世界では、『適合者』でなくてはまともに動けない。
そういう風に造られているはずだ。
(と言っても、完成された『界』では無い所を見ると、いくらかのイレギュラーはありそうだがな……)
未だにうろたえているリムジンの運転手の前に土御門は姿を現す。
暗がりから見える血まみれの土御門は最早ホラーの域に達しているだろうが、
狼狽するリムジンの運転手をなだめつつゲートへと向かった。
しかし、ゲートは開かれていると言うのに、
見えない壁がその場を区切っている、と言えば良いのだろうか。
全く先に進めそうにない。
無駄だと分かりつつも、身体を蝕む魔術を行使し、ゲートの上へと向かってみる。
しかし、ゲートの上もドーム状に学園都市を覆っているのか、透明な何かがそこを遮っていた。
(クソ、何も出来そうに無いってのか!?)
ガリガリと苛立ちを抑えるように頭を掻くと、再び地面へと降りたつ。
すると先程のリムジンの運転手がこちらへと話をかけてきた。
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