598: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/09/18(日) 23:51:36.51 ID:lqTf1nfxo
「……いや、食欲が一番近いと思ったけど、
何て言うか食事したいって意味じゃないのよね……」
「ホントにどういうことだよ?」
「私にだってわからないわよ……
ううん、存在その物が欲しいって感じかしら……」
だらしなくぶら下げられた両手のうち右手を顎に置いて考え込むドレスの少女。
彼女の言葉を反芻させながら、今までに起きた現象について垣根も考察する。
「……わかんねぇな。あの変な騎士に、俺ら以外の棺桶姿。それにあの光の……翼?」
「まず、私達以外にも無事な人はいるはずだと思うから、
その人達を探した方がいいと思うわ」
「まぁそれが懸命だろうな。あれに話が通じるとは思えねーし」
ドレスの少女の提案には文句も無かったので、
そのまま翼をはためかせて雨空の中宙を舞い始めた。
傘は、2人ともとっさの事に捨ててしまっていた為に、前方からの雨が冷たい。
「ところで、この抱え方って何とかならなかいの?」
「お姫様だっことこれ、どっちがいい?」
「……お姫ひゃわあああああ!!」
彼女の言葉は、飛行速度を上げた垣根によって遮られてしまうのだった。
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