626: ◆DAbxBtgEsc
2011/09/29(木) 13:04:34.73 ID:ILBBzcqxo
・・・
そうしてかれこれ20分位。
あれからシャドウの気配は感じられず、
ただたまに見かける棺桶を見て少しだけ安心するだけだった。
棺桶を見て安心、と言うのもおかしな話だが、この場ではそれが当たり前となっている。
影時間においては、本来死を意味する棺桶は自身の身を守る盾となる。
死を司る空間で生きる為には、生を司る空間での死に包まれる必要があるからこその棺桶なのだろうか。
だとしたら随分な皮肉だ、と桐条美鶴はぼんやりと思う。
すると、唐突にシャドウの力を感じた。
とはいえ美鶴の探索能力は山岸風香のそれと比べると少し劣る。
その為はっきりあそこにいるだとかこちらにいるだとかまでは分からない。
「……どうやら、先のシャドウよりも数段強い敵のお出ましのようだ」
「「!」」
その言葉を聞いた3人は気を引き締め、警戒のレベルを一つ上げた。
中でも真田明彦の、張り巡らしかつ研ぎ澄まされた神経はすぐさまその力の出どころを発見し、
それと同時に3人に知らせるべく声を上げる。
「お前ら、上だ!」
彼の言葉を聞いたと同時に、トマトか何かが潰れたような、
聞いて少し気持ち悪いと思う音が上空から発せられた。
そしてその音の正体は。
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