768: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/10/23(日) 04:08:09.93 ID:Z+vgETdzo
便宜上、事の中心を「爆心地」と表現するなら、
その爆心地から半径100メートル前後の建物が残さず破壊されていた。
破壊されていた、と言ってもその全てを徹底的に叩き潰した訳では無く、
巨人が無造作に腕を振るった後とでも言えば良いだろうか。
中途半端に傾いている建物があれば、5階から上が見当たらないデパートもあるし、
ドミノのように倒れた何棟かのビルも見られる。
被害の度合いで言えば爆心地に近い所から遠く離れる程、
幾分かマシになって行くというもので、半径100メートルと
表現はしたもののそこまではなれると飛ばされてきた破片による被害の方が大きいだろう。
と言ってもそんなものはただの気休めに過ぎない。
確か、影時間では、人々は『棺桶』になっているはずだ。
この光景を見た布束砥信はまずその事を思い返した。
しかし、それが何だと言うのか。
例え今は無事でもいずれ影時間は終わりを迎える。
そうなった時、棺桶と言うシェルターもまた消え去るはずだ。
一体何人の人間を助けられるのか。
桐条美鶴らが言うにはこの状態になったのは午後八時半から午後九時の間らしい。
不幸中の幸いと言うか、ここはオフィス街でその時間だと残っている人間は殆ど居ないだろう。
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