803: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/10/25(火) 00:18:21.35 ID:6/gzPk47o
「……悪ィな、世話かけさせた」
「最初からそう言ってれば良いんですよ。と、ミサカはドヤ顔します」
「……調子に乗ンな」
何かイラッと来たのでデコピンを一発。
9982号は額を抑えながらも鋼鉄破りは構えたままだった。
そんな光景を木原はただニヤニヤとしながら眺めている。
「はん、テメェを悪党だクソ野郎だって自虐しながらこんな時だけお仲間ごっこたぁ良い御身分だな」
嘲る木原に対して、一方通行は憮然とした態度で言い返す。
「……何とでも言え。こいつらを護る為なら何だってしてやる。
矛盾してっけど、こいつらを護る為なら、こいつらにだって頼ってやるよ」
「そぉかい。そんで小悪党からお姫様を無事救出出来たわけだけど?
これからどーするってのよ?」
何故か素直に道を開ける木原。
そのまま壁際に寄りかかると、もうどうでもいいですと言わんばかりにタバコに火をつけた。
「どォしたよ、木原くゥン?
ちょっと脅かされたからっつって任務放棄たァ良い御身分だぜ」
そんな一方通行の問いに対し、木原はポケットに手を突っ込むと一昔前に見たポケベルのような小さな機器を取り出して笑った。
「いいや、逆だぜ一方通行。「任務完了」のお知らせだ」
どうやらその機器は任務終了を知らせる為のもので、
それが振動した為に最終個体の身柄はどうでもよくなったらしい。
何を以って任務終了とするのかは、木原は終ぞ知る事は無かったが。
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