811: ◆DAbxBtgEsc[saga]
2011/10/25(火) 02:14:55.34 ID:6/gzPk47o
・・・
「どうして、こんな事になってるんですか……?」
風斬氷華は動かない。いや、動けない。
操られていたとはいえ、自身が生み出した惨状を目の当たりにして。
そしてそれを糾弾する人間も居ないのなら、自分で自分を責めるしかないではないか。
「well、何と言うか……ドンマイ?」
そんな風斬に対して布束砥信は何と言葉をかければ良いかわからなかった。
いや、分かるはずもないだろう。
「操られて半径100メートル程を滅茶苦茶にしてしまった」人の気持ちなど。
自身にそんな力は存在しないし、ペルソナが暴走すればあるいはと言ったところか。
故に布束の慰めも随分アバウトな仕上がりになっていた。
そして麦野沈利は。
「あーダル。おーい絹旗ァ。帰っぞー」
携帯にて絹旗最愛を呼び出して帰るつもりらしい。
この場は全て布束に任せたとサムズアップしながら。
「ま、慰め頑張ってね。布束ちゃん☆」
(殺したい)
それをする実力は無いけれど。殺意を抱く位は許されていいだろう。
布束の事情も粗方聞けたから、
もう用事は無いし後は救助隊にでも丸投げしたらいい、と言うのが麦野の考えだ。
そしてその考えに従って麦野は早々にアジトへと帰って行った。
「何て奴だ……」
麦野に対する怨み言を呟いている間にも、
目の前の眼鏡の女の子は自己嫌悪に押し潰されそうになっている。
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