過去ログ - ひたぎ「これも、また、戯言よね」
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24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/07/30(土) 10:05:55.54 ID:ooW4dNWwo
「なんだい。阿良々木くん、今日はまた違う女の子を連れているなあ――全く、ご同慶の
至りだよ」
「僕をそんな安いキャラ設定にしないでくださいよ……」
「ふうん――うん?」
 忍野は?
 ひたぎちゃんを、遠めに眺めるようにした。
 その背後に、何かを見るように。
「……へえ、初めまして、お嬢さん。忍野です」
「初めまして――戦場ヶ原ひたぎです。阿良々木くんとは、クラスメイトで、忍野さんの
話を教えてもらいました」
「はあ――そう」
 忍野は、意味ありげに頷く。
 俯いてから、煙草を取り出し、口に咥えた。ただし、口に咥えただけで、火はつけない。
全くわけのわからない奴だ。
「あ、あの……何よりもまず、私としては一番最初に訊いておきたいのだけれど……」
 忍野にというより、それは僕と忍野、両方に問う口調で、ひたぎちゃんはそう言って、
教室の片隅を指差した。
 そこでは、学習塾というこの場においてさえ不似合いなくらいの小さな、八歳くらいに
見える、ヘルメットにゴーグルの、肌の白い金髪の女の子が、膝を抱えて、体育座りをし
ていた。
「あの子は一体、何?」
と、ひたぎちゃんは言った。
「ああ、あれは気にしなくてもいいよ。ただあそこで座っているだけで、別に何もできな
いから――影も形もない。名前もなければ存在もない、そういう子供」



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