過去ログ - ひたぎ「これも、また、戯言よね」
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29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/07/30(土) 10:16:15.70 ID:ooW4dNWwo
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 二時間後。
 僕は忍野と忍ちゃんの居ついている学習塾跡を離れ、ひたぎちゃんの家に居た。
 ひたぎちゃんの家。
 民倉荘。
 木造アパート二階建て、築三十年。トタンの集合郵便受け。シャワーと、水洗のトイレ
は備え付け。いわゆる1k、六畳一間、最寄のバス停まで徒歩二十分。
 僕は――ひたぎちゃんの家、民倉荘の二〇一号室で、座布団に座って、ちゃぶ台に用意
された湯飲みに入ったお茶を、ぼおっと、見つめていた。
 僕は外で待つつもりだったのだが、ひたぎちゃんは部屋に招きいれてくれ、お茶まで出
してくれた。
「あなたを虐待してあげる」
「え……?」
「違った。招待だったわね」
「……………」
「いえ、やっぱり虐待だったかしら……」
「招待で正解だよ!それ以外にない!自分で自分の間違いを正せる何でなかなかできるこ
とじゃない、さすがはひたぎちゃんだ!惚れちゃうよ!」
 ……などと、精々そんなやり取りがあった程度なのだから、僕としてはもう、戸惑うし
かない。ただ、お茶を、見つめるだけである。



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