過去ログ - ひたぎ「これも、また、戯言よね」
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36:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/07/30(土) 10:24:57.34 ID:ooW4dNWwo
 そして、二時間後――今現在。
 ひたぎちゃんの家をもう一度――見回す。
 意匠箪笥と卓袱台、小さな本棚のほかには何も無い。
 まるで、本当に僕の部屋のようだ。
 僕のような人間もどき(精神的にも肉体的にも)とひたぎちゃんの共通点はなんだという
のだろう……本当に怪異だけなのだろうか?
 そんな戯言めいた思案に耽っていると、
「シャワー済ませたわよ」
 ひたぎちゃんは脱衣所から出てきた。
 ひたぎちゃんは素晴らしいセンスをしていた。
 目のやり場に困ってしまうような、そいでいてひきつけられてしまう鎖骨や大胸筋が見
えてしまうほどの露出度の多い上半身に、これまた過激な下半身はすらりと伸びた足とそ
の間のデルタを、恥ずかしげもなく晒している。そう、まるでこれは――
「全裸じゃねぇか!服を着ろ服を!」
「恥ずかしそうにしているけれどもう遅いわよ。じっくりと舐め回すようにじっとりとし
た目で情熱的に見ていたじゃない」
「断じてちがう!あまりの状況に頭がうまく働いていないだけだ!」
「嘘おっしゃい。十ページにもわたって詳細に書いていたじゃない」
「まるで読んできたかのように言うな!一度書いてみたけれどエロパロに近いから自粛し
たみたいじゃないか!」
 くそっ!何だこの子面白すぎる!
「とにかく、服を着たいのだけれど。どいてもらえないかしら。」
「そのことで質問なのですがひたぎさん……なぜあなたは服を着られてないのでしょう」
「持って入るのを忘れていたのよ」
「だったらタオルで隠すとかしろ!」
「嫌よ、そんな貧乏臭い真似」
 落ち着け……落ち着くんだ、僕……今までだってこんな修羅場(?)何度となくあったは
ずだろう。どこに居たって、どこに至って。


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