過去ログ - 勇者「魔王が勇者一族に呪いを掛けたけど治った」
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839: ◆SHpOT25On.[saga]
2012/03/19(月) 00:12:32.72 ID:gckC5gxYo
前王「私がどれだけ、心配したと思っていた・・・!」

勇者「・・・すいません。」

前王「あのような紙一枚で、いきなり居なくなるなど・・・!」

勇者「どうしても、確かめたくて・・・。」

前王「全く・・・馬鹿者が・・・。」

迷子「あ、あのっ、葉っぱさんを怒らないで上げてください。」

前王「・・・御嬢ちゃん。悪い事をしたら、叱るというものが、親の役目なのだよ。子が道を踏み外さないように、育ててあげるのが、人が脈々と受け継いできた、義務なのだよ。」

迷子「・・・。」

前王「・・・この子はまさか・・・・・・。」

勇者「いえ、私の子ではありません。」

前王「そうか・・・やっと人並みの幸せを、享受できる様になったのかと思ったのだが・・・。」

勇者「すいませんお父さん。ずっと、あなたとお話をしたいと思っていましたが、今はそれどころではないのです。」

前王「・・・そうか。では、要件を、聞こう。」

勇者「私は今すぐ魔王の領域がある大陸へ行きたいのです。そして、私が帰ってくるまでの間この子を預かって頂きたい。」

迷子「え?」

前王「魔王の地、か・・・。」

勇者「この国が有る大陸と魔王の領域がある大陸は地図上で見れば近いでしょう?なんとか、渡りきれる船などは無いでしょうか。」

前王「・・・無理だ。その海域は特に海棲魔物が強いと、報告を受けている。機械の港の鉄の船でも、渡りきれるとは限らん。」

迷子「ま、待って葉っぱさん。わ、私置いていくの?」

勇者「そうなる。君を連れて行けるほど甘い場所じゃない。」

迷子「ヤダー!!一緒にいくー!!一人にしないでよぉ!!」

勇者「・・・。」
勇者(確かにこの子を置いていくのは忍びない。しかしだからと言って連れて行く訳には行かない。)

勇者「・・・君の為とは言わない。しかし連れて行くのは君だけじゃなく、俺や、俺の仲間にとっても危険な事なんだ。」
勇者「分かってくれとは言わない。しかし君を連れて行く事は出来ない。」

迷子「やぁだー!一緒に居るー!」

前王「おぉ、御嬢ちゃん、泣かないで。大丈夫、お父さんは少し出かけてくるだけだよ。」

勇者「っ?」
迷子「・・・お父さん?」

前王「そぉだ。君のお父さん。お父さんのお父さん、代わりと言ってはなんだが、お爺ちゃんも一緒に居てあげよう。」

迷子「・・・ぐす。」

前王「大丈夫。お父さんはちゃんと帰ってくるよ。なぁ息子よ。」

勇者「わ、私は・・・。・・・あぁ、ちゃんと帰ってくる。それまで、お爺ちゃんと一緒に居てほしい。」

前王「ねぇ。こう言っている。お父さんを信じて、あげれるかい?」

迷子「・・・お父さん・・・・・・。」

勇者(良いのだろうか。この子の本当の父親ではないのに。この子がそう呼ぶ度に思い出してしまうかもしれない。)

迷子「・・・。」
ガバ
勇者「っ。」


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