過去ログ - 勇者「魔王が勇者一族に呪いを掛けたけど治った」
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869: ◆SHpOT25On.[saga]
2012/03/21(水) 23:56:48.80 ID:razxNSqlo
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夜明け

勇者「・・・。」
パチ
ムクリ

勇者「・・・ふぅ。」
勇者(久しぶりにシーツの上で寝たな。・・・一週間程度、か?そもそも旅をしてから布団を使って寝るなどあまり無かった。)
勇者(そもそも建物の中で寝ること自体少なかったか。家を出てからはずっと野宿だったからな。)

女魔法「・・・スー。・・・スー。」
女戦士「ぐぅ・・・。ぐぅ・・・。」
女僧侶「スゥ・・・。スゥ・・・。」

勇者「・・・。」
勇者(皆の寝顔・・・俺が2番目に見慣れた顔。しかし、4人の中で一番知っている顔だけが足りない。)
勇者(必ず、救う。待っていてくれ、商人。)

勇者(取りあえず朝飯だ。鞄の中の木の実類をさっさと食べた方がいい。しかしここの食糧事情はどうなっているのだろうか、魔王の復活により海からの食糧はほぼ取れない。)
勇者(牧畜も出来ないだろうから農産物が主体となる。やはり足りないのでは・・・。)

勇者(宿屋に泊まった事は一度しかなかったが確かキッチンが借りれるはずだったな。勝手に借りていい物か・・・)

勇者(そういえば燃料の木もタダではないはず。この辺りは平原だ、木材が少ない。そう言えば昨日僧侶が作ってくれたメニューは火を使わない簡易的な物だった。)
勇者(・・・勝手に使うのは避けた方がいいな。)

勇者(そうなると勝手を知っているのは・・・僧侶だがまだ朝は早い。昨日の今日だ急がせたくはない。)
勇者(外で素振りでもしていよう。)

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女僧侶「・・・。」
ムクリ

女僧侶「・・・あれ、勇者様は・・・・・・。」
女魔法「おはよう。」

女僧侶「あ、おはようございます。勇者様はどこへ行ったのでしょう。」

女魔法「外行ったみたい。」

女僧侶「外へ?一体何をしに・・・」

扉≪バタン≫

勇者「起きたか。おはよう。」

女魔法「おはよう。」
女僧侶「おはようございます。何処へ行っていたのですか?」

勇者「この村を見回っていた。」

女魔法「なんで?」

勇者「昨日の港町でもそうだったんだが・・・畑を荒らされていた。芋類や玉蜀黍など強い作物を育てている。ここは慢性的な食糧不足な事がうかがえる。」
勇者「茎などの齧り方や柵の破損状況などを見ていると恐らく角兎が怪しい。しかし角兎はそこまで強くない種だ。なぜされるがままなのか不思議なんだ。」

女僧侶「なるほど・・・。昨日の時点でおかしいと思っていたのですか?」

勇者「思ったのは今日の朝だ。素振りをしたくて手ごろな的を探していたら畑に出て、荒らされたアトが有ったからな。荒らされ方が昨日の港と同じようだった。」

女魔法「・・・どうするの?」

勇者「取りあえず畑の持ち主に話を聞いてみた。どうも魔王が復活した後に魔物が活発化しだして特に魔王の領域に近いこの場所は角兎さえでも危ない種になっているらしい。」
勇者「しかし昨日俺が倒した奴はそこまで強くなかった気がするんだが・・・」

女僧侶「勇者様は特別ですけどね・・・。」


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