過去ログ - 今日この板を見つけた俺がおまえらの書き込みから適当に物語を進める
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◆LeqE6uV6e6Od
[saga]
2011/08/01(月) 21:05:56.05 ID:VLVsNVVk0
夢を、見た。
夢というものはいつも唐突で、突拍子も無いことが立て続けに起こる。
そして、そのことをまったく疑わないのだ。夢の中で夢と気がつくことは、中々に難しい。
視野いっぱいに青空が映っている。顔は何らかによって固定されているようで、まったく動かせない。
上半身、下半身。手足の末端などの感覚も無いことから、僕は地面に張り付いているようだった。
その結論に至った理由を筋道を立てて説明はできないのだけれど、とにかく僕はそう理解していた。
白い雲が、青い空を背景に浮かんでいる。
鳥も飛んでいない。爽やかな景色から夏であると予想したが、蝉の鳴き声も聞こえない。
視覚以外の知覚神経を全てを剥奪されたようだ。
そのまま、どれくらいの時間が経過したのかわからなかったが、空の果てから何かが近づいてきていることに気がついた。
黒い点が青色の空の奥の奥から現れて、白い雲を突き抜けて、僕へと向けて落下してくる。
『大』の字に見えるあれは、人間ではないか? 小さな頭の下についた細長い胴体。胴体から生える四つの棒。
(危ない!)
心の叫びを聞き届けたのか、その物体は僕から二メートルほど離れた位置で停止した。
「これから、どうする?」
どうやら、聴覚は生きているようだった。
そうやって問いかけてくる人相に、見覚えがあった。
幼い頃からよく一緒に遊んでいた友人だ。僕の幼馴染。
確か、彼は二十歳になったと同時に首を吊ったのではなかったか。
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