過去ログ - 今日この板を見つけた俺がおまえらの書き込みから適当に物語を進める
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◆LeqE6uV6e6Od
[saga]
2011/08/01(月) 22:04:29.95 ID:VLVsNVVk0
どんどんどん、と僕が出しているものではない音に気がついた。
音は次第に近づいてきており、それが階段を上っている足音だと気がついたときには僕の扉は開けられていた。
父親だ。
部屋に入るなりずかずかを僕へと近づき、寝そべっている僕のわき腹を蹴り上げた。
一発、二発と蹴った後手に持っていた酒瓶を投げつける。まだ中身が残っており、アルコールが僕にかかる。
父親の暴力は止まらず、僕は頭を抱え込んだ。そして、父親が何か言っていることに気がついた。
「いつまで経っても逃げやがって! お前が一体何を背負ってるってんだ! どうせ大したことはできやしないんだよ!
毎日毎日部屋に篭って好きなことだけやりやがって良いご身分だなあ! そして気に入らないことがあれば家を叩くのか!
俺や俺の親が溜めた貯金を食いつぶして一生生きていくのか? 一人でここで死ぬのか!?」
この十年間、顔を合わせると同じようなことを言われていたが、こんなにも興奮しているのは初めてのことだった。
悪い方向へと酔ってしまったのか、僕への攻撃は止まる気配を見せない。
「自分自身に期待してんじゃねえぞ! 優れた才能なんざ普通の人間は持っちゃいないんだ!
仮にお前が持っていたとしても、その体たらくじゃあ満足に扱えないだろうよ! とっとと出て行け!
いいか!? 今年中に自立しろよ! いつまで経っても逃げてばっかりいるんじゃねえよ!」
掲示板での苛立ちを引き継いでいたため、興奮しているのは僕も同じだった。
蹴る父親の足を払いのけ、立ち上がり、声を張る。
「うるさいな! 僕だって努力してるんだよ!」
「努力ってなんだよ!
今まで何もしてこなかったから、何かと理由をつけて逃げていたから今こうやってまだ実家にいるんだろうが!」
「一度仕事についたじゃないか!」
「辞めたんだったら何の意味もねえんだよ! そんなこともわかんねえのか!
いつまで経っても再就職はしねえしよ。
今は就職難なんだから、お前みたいに劣ってるやつが何倍も努力しなきゃいけねえんじゃねえのか!?
甘えることをいますぐにやめろ! 夢を見るな! 現実を見ろよ!」
父親の声から、似たような言葉が想起される。
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