過去ログ - 今日この板を見つけた俺がおまえらの書き込みから適当に物語を進める
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◆LeqE6uV6e6Od
[saga]
2011/09/05(月) 00:30:17.62 ID:tq+/yoxA0
現実に存在している俺に認識できるということは、相手も同じ場所に立っているということだから、
そんなことを考えてしまうということすら『有り得ない』と思っていても、『立ち位置』を疑ってしまうほどの美貌。
利己的で嫉妬深い女性ですら、自身の全てを投げ打ってまで保護したいと思わせるような、可憐さ。
だらけきった顔をした友人と、口に手をあてて微笑む女の子を見た俺は地面に縫い付けられたように動けなくなった。
友人は俺に気がつくことなく歩いていき、首の痛みを感じた俺はそれ以上視線で追うことをやめた。
数秒間だけ見た人物が、俺の頭の中に鮮烈に焼きついている。どんな些細なことだって思い出せそうだ。
外国の人なのだろうか? 肩あたりまで伸ばした、癖のある金髪。宝石のような碧眼の瞳。活発そうな褐色の肌。
人で溢れているこの繁華街でも落ち着いた佇まいで、所作の一つ一つに気品があり、和洋折衷の極致とでも表現すれば良いのだろうか……。
本当に、あんな女の子が現実に存在するものなんだろうか?
◇
そして、翌日。学校でのことだ。
友人は久方ぶりに登校してきたことから、欠席していた理由を聞いているクラスメイトたちに囲まれていた。
そんな彼らを押しのけてから俺は友人の腕を引き、教室の隅にまで連れて来てから、問い詰めた。
引きずられている最中、友人は怪訝な顔をしており、
それ以外の態度も、特別変化があるようには見えなかったことがやけに腹が立つ。
「ちょっと待ってくれ。いったいどういうことなんだ。繁華街を一緒に歩いていたあの女の子は誰だ?
俺は君たちが並んで歩いているところを目撃したとき、警察に通報するか真剣に悩んだんだぞ。
いったいどういうことか説明してもらおうか。妹? いや、何度か君の家に訪れたことがあるが、
君に妹は居なかったな。姉も居なかったよな。娘は論外として……まさか、母親なのかい!?
いや、君の母親は豹柄の服を好む、もっとパーマのキツい方だったよね。女友達? いやいや、
君に女友達なんていないよね。いや、失礼。でもやはり事実だからね、そのことは。謝らないよ。
と、いうことはだよ、最も妥当な線は俺の知らない従姉妹の人? ねえ、早く説明してくれないか!」
「彼女」
「そんな馬鹿な!!」
俺は大声を発して、思い切り仰け反った。
周囲から見ていれば、質量を持った声が俺を突き飛ばしたかのように見えただろうか。
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