過去ログ - 藤木「最近さぁ、「2ちゃんねる」にハマッてるんだよね」
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(千葉県)
2011/08/15(月) 09:19:29.55 ID:abykpcgl0
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外の雨は一層ひどくなっていた。
水槽のコポコポという水泡の弾ける音が始終流れている。いやらしい形の水晶のオブジュが七色に発光していた。
永沢「ふ、藤木君。ど、…どうしてこんなことを?!」
藤木「全て君がいけないんじゃないか…」
弱々しく目線を上げながら、
永沢「えっ? ぼ、僕が何かしたっていうのかい!?」
藤木「白々しいよ、永沢君。君がぼくという唯一の友達を大切にしないから…―」
藤木「君がぼくを邪険にするから……蔑ろにばかりしているから…―」
永沢「な、何を言っているんだよ!! 君には大学にもバイト先にも友達や知り合いが沢山居るんじゃないのかい?!」
永沢「僕がいなくても―――」
永沢の言葉を遮って、
藤木「そんなの口から出任せだよ!!!」
永沢「…え?」
藤木「そんなの全部、…嘘さ」
藤木「考えれば分かるだろ? ぼくなんかが“リア充”になれるわけ無かったんだよ…」
これほどまでに藤木の三角の瞳が悲しく見えたことはなかった。
永沢「ふ、藤木君……」
藤木は永沢に全てを打ち明けた。
藤木は大学進学を機に自分を変えようと決心した。いわゆる「大学デビュー」というやつだ。
服装や身嗜みなど、センスに磨きを掛けると同時に、明るく爽やかな好人物を演じながら、積極的に誰とでも関わっていった。合コンにも参加した。サークルにも入ったし、バイトも始めた。
そんな甲斐もあってか、友達も徐々に増え、交際の幅も増えた。
自分はもう臆病で卑怯者呼ばわりされる過去の藤木しげるじゃないのだと自信さえ持った。
だけど、そんな確信は長くは続かなかった。
要領の悪い“非リア”気質の藤木に“リア充”の振りをする演技が上手く続けられる筈も無く、次第にボロを出していった。
メッキの剥がれた藤木に友達は冷たかった。
入学して半年後、藤木は周囲から孤立していった。今では「ぼっち」で不登校の有り様。
藤木の大学デビューは無残にも失敗に終わったのだ。
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