過去ログ - エリー「私と5つの物語……///」
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2011/08/05(金) 20:23:03.45 ID:rkRztRK1o
 私はため息を一つつくと、お菓子のレシピが載っている本を取り出しました。 
  
 こんなことだろうと思って部屋から持ってきておいたのです。 
  
 エリー「これ見ながら作ろ?」 
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2011/08/05(金) 20:23:50.92 ID:rkRztRK1o
 ネロ「でもそれ、なんかちょっと……」 
  
 エリー「いや……なの……?」 
  
 ネロ「や、その……女の子っぽすぎるっていうか」 
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2011/08/05(金) 20:25:00.93 ID:rkRztRK1o
 ネロ「ほらっ、着たよ!」 
  
 エリー「かわいい……///」 
  
 普段のネロにはなかなか見られない女の子らしい姿ですが、これはこれでとっても似合っていて、非常にかわいらしいのです。 
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2011/08/05(金) 20:25:49.34 ID:rkRztRK1o
 ネロ「もう! じゃあ、本気でおいしいの、作るんだからな、エリー!」 
  
 エリー「本気……」 
  
 私はレシピの本をぱらぱらとめくります。 
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2011/08/05(金) 20:26:37.04 ID:rkRztRK1o
 シュー・ア・ラ・クレームの仕上げをする私と背中合わせに、ネロはフレジエにクリームを飾り付けています。 
  
 エリー「ん、こんな感じかな。ネロ、そっちはどう?」 
  
 ネロ「あとちょっとー」 
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2011/08/05(金) 20:27:52.31 ID:rkRztRK1o
 ネロ「わー!さっそく食べよ?」 
  
 エリー「ちゃんとみんなにあげる分も残してね?」 
  
 ネロ「わかってるってー」 
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2011/08/05(金) 20:28:46.69 ID:rkRztRK1o
 エリー「うん、おいしい……///」 
  
 ほどよい甘さのクリームと甘酸っぱいフランボワーズがうまく調和しています。 
  
 ネロ「なんていうのかな、あれだよね、上品な甘さ」 
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2011/08/05(金) 20:29:53.70 ID:rkRztRK1o
 なんだかやけに真っ白な視界をただぼんやりと眺めていました。 
  
 穏やかに風が吹いて髪を揺らします。 
  
 そしてその風は確実に次に来る季節の香りを運んでくるのでした。 
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2011/08/05(金) 20:30:54.78 ID:rkRztRK1o
 いきなりのことでしたが、私にはなぜか、ネロの気持ちが分かる気がしました。 
  
 エリー「大丈夫、ずっと一緒だから……」 
  
 ネロ「ほんとに?」 
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2011/08/05(金) 20:31:25.59 ID:rkRztRK1o
 ネロのその言葉に本当にこわくなったのは、私でした。 
  
 ネロにはなにか、確かな予感があって、そこからくるなんらかの思いがそう言わせたのかもしれません。 
  
 もしかして、ネロは私たちの別れを直感しているのではないかと…… 
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