過去ログ - 青髪「上やん、かくまってくれへん?」
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7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県)
2011/08/06(土) 22:11:33.49 ID:H/QdY4LI0
それはいけないことだ。いけないことなんだ。青髪の少年は思っていた。
彼を巻き込んではいけない。そしたら彼に迷惑がかかってしまう。いや、迷惑だけではすまない。あの、誰よりも優しく真っ直ぐな、自分の大事な友人だけは。
けれど青髪の少年の足は、確実にその友人の住む学生寮の、彼の部屋に向かっていた。だめなのに、だめなのに、彼を、優しい彼を巻き込んではいけないはずなのに。
視界はぼやけ、足はふらつき、頭はくらくらし、口には血の味が広がり、脇腹からは血がどくどくと溢れだしている。けれど血の跡だけは地面に残してはいけないから、地面に落ちてた布で強く押さえつけていた。
このままでは倒れてしまうのも時間の問題。決して自分は『奴ら』に捕まるわけにはいかないし、死体さえも残してはいけない。
彼を頼るしか、もう残されてはいないのだ、と思う。青髪の少年にとって彼は…『可能性』だった。
青髪の少年の前には彼の部屋。インターフォンを押してしまえば、彼を巻き込むことになる。それはすごく、避けたいことなのに。
「……ごめん、上やん。」
右手の人差し指でそれを、押した。


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