4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/08/06(土) 21:33:56.00 ID:3DYnwWy5o
侍女「お疲れ様です」
控えていた侍女が、タオルと飲み物を差し出す。王女と女は武具を置き、それを手に取った
よく冷えた飲み物が、2人の体の火照りを冷ましていく
王女「ふう。終始押されっぱなしでしたわ」
王女はしみじみと言った。銀の盾の表面の塗装は、女の攻撃でほとんど剥げてしまっている
どころか、盾自体に大小数えきれないくらいの傷がついている。戦闘前の見る影もない
女「でも、私の攻撃はほとんど通りませんでした。そして、王女様の攻撃は、私を何度か捉えました」
女は軽い笑顔で返す。頬や足などに細かい傷がついている。細い線のような傷から、たらたらと赤い血が流れている
よく見ると、髪も不自然に短いところがある。斬られてしまったのだろう
王女「女は大けがにならなければ、あえて攻撃を受けてチャンスを作ろうとするからでしょう」
王女の指摘。確かに、女はギリギリで避ける、あるいはかすり、相手の攻撃後の隙をつくのがうまかった
受けた怪我も、放っておいても問題の無いような物ばかりだった
侍女「女様、手当てを……」
女「ごめんね、お願い」
侍女が治癒の魔法を発動。紙に書かれた線が消えるように、女の肌から切り傷が消えていく
侍女はこの場では唯一、治癒魔法に適性があった。女は攻性魔法、王女は防性魔法の適性がある
治癒魔法の適性者は少なく、その適正がある者は貴重な存在であった
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