過去ログ - 憂「どうして私は憂って名前なんだろう」純「なんでだろうね」梓「知らないよ」
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8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/08/07(日) 00:37:33.49 ID:71QLmrIH0
振り返った先にいたのは見るからに運動してます、といった感じの女子生徒だった。
額に髪を張りつかせて鼻のてっぺんに油を浮かべたソイツが、私にハンカチを差し出す。

 「はい、ハンカチ」

ムダに爽やかな笑顔を浮かべる女に、まあせめてお礼くらいは言ってやろうと口を開いた。

憂「アリガトウゴザイマス……」

蚊の鳴くかのようなかすれ声が私の口から漏れ出た。
……人と話すのは『ちょっとだけ』苦手なんだよ……。

まあしかし、こんな見ず知らずの女相手にいちいち礼を言うとは。
私はなんてできた人間なのだろう。

全人類は私の爪の垢を飲むといい。たちまち素晴らしい世界のできあがりだ。

「どういたしまして」

先に述べたように、蚊の鳴くような、というか空気が振動するかどうかもあやしい小さな声だったのにも関わらず女子生徒はお礼を言われたと決めてかかって、そう言って去っていた。


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