過去ログ - アレイスター「鋼盾掬彦、か……まったく、たいしたイレギュラーだよ」
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21: ◆FzAyW.Rdbg[saga]
2011/08/09(火) 00:33:14.23 ID:3EG4qJ5bo


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 黒子と別れた鋼盾は、ひとり小萌宅への帰路へと就いていた。

 ご自宅までお送りしますのよ? と言ってくれた空間移動の少女の心遣いを「ちょっと歩きたい気分だから」と固辞し、

 まだ夕闇には遠い夏空のもと、携帯電話を弄びながらのんびりと歩いてゆく。


 少女たちに送ったメールの文面は、随分と迷った挙句結局シンプルに今日のお礼とわかれの挨拶、そして再会への期待。

 要約すれば「ありがとうさようならまたこんど」のこれだけの文章を打つのに、随分と時間が掛かってしまった。

 女の子へのメール、経験値の低い鋼盾にとってはこれほどの難題はなかなかない。


 ちなみに送信から2分を待たず、全員から返信が届いている。

 女子中学生の打鍵のスピードに戦慄しつつ、各々に目を通してゆく鋼盾。


“今日は本当にありがとうございました! お話頂いたこと、大事にしたいと思います またメールさせてもらっていいですか?”

“佐天さんのことはお任せ下さ! 差し入れ楽しみにしてますからね! いつでもメールください”

“最低限の要点を抑えているのは評価できますが、ウィットとエスプリが足りませんの 今後に期待して65点ですの”


 美琴は感謝を、初春は決意を、黒子は約束通りの添削を。

 鋼盾に合わせてくれたのか、絵文字も顔文字もないシンプルなメールながら、文面から滲み出る“らしさ”に思わず笑が零れる。

 各々への返信にまたも頭を悩ませつつ、ふと鋼盾は己の帰りを待つ友人の事を思い出した。




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