過去ログ - アレイスター「鋼盾掬彦、か……まったく、たいしたイレギュラーだよ」
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360: ◆FzAyW.Rdbg[saga]
2011/09/09(金) 22:56:11.39 ID:76njGrcmo



「そのレベルアッパアやらを使っても、たぶんやけどなにも変わらん思うんよ、ボクのこれは。
 不便やけど、それくらいで十分や―――ボクに言わせれば、皆能力なんてもんに多くを求めすぎや思う」


 だが、青髪の言葉は意外な方向にシフトした。

 それは鋼盾も聞いたことのない彼の能力開発へのスタンス。

 自分たちの通う劣等生の多い高校では、そういった能力関連の話題は避けられる事が多い。

 白衣の女性という第三者の存在が触媒になったのだろう、青髪はどこか遠い目をして言葉を紡いだ。


「こんなのは、おまけや。誰も彼もエエ歳しておまけ集めに夢中になってる。
 ――――本当に大事なものは、能力なんかじゃ手に入らないのに」


 常の似非関西弁も忘れたその言葉、それはきっと青髪ピアスの本音。

 能力、そんなものはおまけであると彼は嘯く、学園都市の根底を否定する。


 能力など、おまけに過ぎないと。

 お前らは食玩に夢中なバカな子どもだ、微笑ましいと、そんな言葉を口にする。


 その視座を鋼盾は知らない、友人の立つその場所を知らぬことを知り、彼は惑う。

 見たこともない表情を浮かべる友人に、惑う。


 単純な負け惜しみには聞こえない――忌憚なき確信を孕んだその言葉。

 それを受けて、白衣の女性は小さく頷いた。





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