過去ログ - アレイスター「鋼盾掬彦、か……まったく、たいしたイレギュラーだよ」
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414: ◆FzAyW.Rdbg[saga]
2011/09/18(日) 19:37:01.43 ID:R2bQss6To



「……ふう、これでいいかい?」

「第二ボタンまでは留めてください! っ下着見えてます!」

「以前から疑問だったのだが、どうして同程度の露出なのに水着はよくて下着は……」

「ああもう!」


 鋼盾は木山のブラウスの第二ボタンに手をかけると、手早くソレを留めた。

 切羽詰っていたとはいえあまりに大胆すぎる行動であり、なにより指先が、手の甲が、軽く、その、なんだ。

 触れてしまった。


 どこに?

 聞くな、後生だから


「っ! す、すみません!」

「? どうかしたのかい?」

「え、あ、その、えっと……なんでも、ないです」


 鋼盾の失態をフォローするでもからかうのでもなく、本当になにも判っていない風な木山春生。

 悲鳴を上げられるよりはずっとありがたいとはいえ、恋人でもない男に触れられてそのリアクションというのはどうなのか。


 うすうす判っていたとはいえ、やっぱりこのひとは少しズレている。

 恐らくは嘗てないほどに真っ赤になっているであろう己の顔にぺたりと手を当て、鋼盾はへたりこみそうになるのをぐっと堪える。

 そこでふと我に返り、今の一連の路上ストリップ&おさわり(誓って事故)を誰かに見られてはいないかと慌てて周囲に視線をめぐらせる。


 幸い鋼盾自身と街路樹が上手い具合に壁の役割を果たしていたようで、こちらに視線をよこしている人はいないようだ。

 はっきり言って下手をすれば警備員を呼ばれてもおかしくはない状況だった。公序良俗に悖る、悖りまくりだ。

 露出狂と痴漢(高らかに冤罪を主張)が交差して物語が始まるところであった。

 そんなことになったら小萌が泣く、すごく泣く。


 あぶねえあぶねえ、いやいや、このひとにはどこか遠いところで幸せになってもらいたい。

 具体的には僕の手の届かないところで。


 己の社会的地位がギリギリで守られたらしいことを把握し、鋼盾は安堵に息を吐く。

 ショーの木戸銭は己の社会的信用とか、無茶言うな。





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