過去ログ - アレイスター「鋼盾掬彦、か……まったく、たいしたイレギュラーだよ」
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450:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/09/22(木) 01:51:23.11 ID:bpAPk5Sjo



「七閃。そこの少年を切り裂いた私の牙ですよ」


 女はその狼狽が己の油断を誘う罠の可能性を警戒してか、鋼盾の醜態を油断無く観察している。

 形のよい唇から零れた言葉は、ぞっとするほど綺麗で、しかし冷たかった。


「……その怯え、演技にはみえませんね。
 やはり戦闘技能を保持しているわけではないのでしょうか。
 それとも、それすらも演技でしょうかね、そうだとしたら見事なものです」


 油断の欠片もない、その透徹な眼差し。

 なすべきをなす、ただそれだけの機械のように。

 アラームをならすように、死刑宣告を放った。


「――次は、当てます」

「!」


 鍔音。

 反射的に鋼盾は頭を抱え地面にうずくまる。口からは噛み殺す事のできなかった悲鳴が零れた。

 しかし――いつまで経っても先刻のような破砕は起きない。


 鋼盾がおそるおそる顔を上げると、襲撃者の冷たい視線に射竦められた。

 それだけで彼の心は圧し折られそうになる。


 ブラフ。

 それにあっさりと引っ掛かり、己は地金を晒してしまった。

 悲しくなるほど浅い、底の底まで読まれてしまった。





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