過去ログ - 新米プロデューサー天海春香と落ち零れアイドル!
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1: ◆1jqaeM3vSE[sage]
2011/08/13(土) 20:45:48.04 ID:+FFU1Ui+0
〜プロローグ〜

その日外は大降りの雨だった。
ついこの前までの癖で、いつ雨漏りするかとビクビクするもののもうそんなことはないのだと思い直して
春香はほっと息を吐いた。最近は765プロ全員が売れに売れてきており、事務所も広い土地に新築したのだった。
たまにそのことを忘れてしまうけれど、もちろん春香自身はもうトップアイドル目前で自信に満ち溢れている。
ただ、所属アイドルの人数の割にはプロデューサーは律子ともう一人の女性プロデューサーのみで、春香はもう
ほとんどセルフプロデュースという形になっていた。

そんな中、春香は高木に呼ばれて会議室の前に立っていた。
先ほどから小一時間はこの前で待たされている。一体なんのために呼ばれたのだろう。そんなことを考えても、
次のオーディションの話以外何も思いつかない。しかしこのところのオーディションは随分詰め込んでいたため
しばらくお預けになっていたはずなのだ。

(うーん……私、何か怒られるようなことしたかなあ)

考えてみるけれどやっぱり何も浮かばず、結局春香は考えることをやめにした。
暇潰しにうーんっと思い切り身体を伸ばしたときだった。

「やあ天海君、待たせてしまったね」
「あ、社長!ほんとですよ……って」

やっと来たと思った高木のほうを向いた春香はびくっと固まってしまった。
頭から足の先までびしょ濡れになり、青白い肌をして長い真っ黒な髪をした女の子が、長い前髪の間からじっと
春香を見ていたから。
ひっ、と思わず声に出さなかっただけマシだろう。

「あ、あの、社長?」
「紹介するよ、天海君。この子は今日からうちのアイドル候補生となる久遠朱里君だ」

久遠、朱里。
春香はじっと、彼女の瞳を見詰め返した。

(この子が今日から新しい仲間――)

「そして、君には久遠君のプロデューサーになってもらうよ」

そして、私がプロデューサー――私が?)

「えええええええええええええええええっ!?」


◆始めに
※アイドルマスターの二次創作
※オリジナルキャラクターを主軸に、765プロ所属アイドル全員を出す予定です
※設定等が無茶苦茶ですが目を瞑っていただきたい
※百合要素あり
※書き溜め無しのために、亀更新になることは間違いなし
それでも良いという方は、どうぞいつになるかわからない最後までお付き合い下さい!


2: ◆1jqaeM3vSE[saga]
2011/08/13(土) 20:59:16.72 ID:+FFU1Ui+0
〜第一章〜

ちょ、ちょちょちょちょっと待ってくださいよ社長っ!
そんな言葉も届かず、今春香と新しいアイドル候補生だけがだだっ広い会議室に押し込まれていた。外に出ようにも高木が外から鍵をかけてしまったのか、ドアが開かない。
どうやら春香がプロデューサーをすると承諾するまで出してくれるつもりはないらしかった。
以下略



3: ◆1jqaeM3vSE[saga]
2011/08/13(土) 21:05:03.98 ID:+FFU1Ui+0
春香「ね、ねえ朱里、ちゃん!」

朱里「……」

春香「そ、そのままじゃ風邪引いちゃう!ちょっと待って」
以下略



4: ◆1jqaeM3vSE[saga]
2011/08/13(土) 21:10:10.82 ID:+FFU1Ui+0
春香「はい、これで拭いて」

朱里「……」

春香「朱里ちゃん?」
以下略



5:sage
2011/08/13(土) 22:15:36.12 ID:gwzkaKfAO
期待


6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北)[sage]
2011/08/13(土) 22:16:15.29 ID:gwzkaKfAO
ミスった


7: ◆1jqaeM3vSE[saga]
2011/08/13(土) 22:21:40.86 ID:+FFU1Ui+0
朱里の頭、そして顔、首、胸、と拭いていき、とりあえず雨粒が滴り落ちなくなるくらいには乾いてくれた。けど服は濡れたままだし、このままでは本当に風邪を引いてしまう。

春香「どうしよう、替えの服はさすがにここにはないよね……」

便利な収納スペースがあるものの、さっきざっと見た限り高木や小鳥のガラクタばかりが詰まっているようだった。というか、どうして事務所にあるのか謎なものばかり。
以下略



8: ◆1jqaeM3vSE[saga]
2011/08/13(土) 22:26:55.86 ID:+FFU1Ui+0
春香「えっと、朱里ちゃん……?」

朱里「もううちはアイドルなんてせーへんって言うたのに」

春香「ちょ、ちょっと」
以下略



9: ◆1jqaeM3vSE[saga]
2011/08/13(土) 22:32:56.98 ID:+FFU1Ui+0
朱里「帰る!うち、帰るって言ったら帰るんやっ!」

バンバン、何度も力いっぱいドアを叩いたままでいる朱里に、ようやく春香ははっとして朱里の背後に立って朱里を押さえつけた。
うおっふぉん、うおっふぉんとドアを挟んで遠くのほうで高木のわざとらしい咳払いが聞こえた。

以下略



10: ◆1jqaeM3vSE[saga]
2011/08/13(土) 22:37:34.72 ID:+FFU1Ui+0
朱里「離しーやっ」

暴れる朱里をなんとかして落ち着かせようと、春香はぐっと腕に力を込める。
端から見れば背後から抱き締めているようにも見えるだろうけどこの際そんなこと考えていられない。朱里の濡れた服のせいで春香の身体まで湿ってくる。

以下略



11: ◆1jqaeM3vSE[saga]
2011/08/13(土) 22:47:32.03 ID:+FFU1Ui+0
春香は腕をほどくと朱里の肩を持ちくるりと自分の方に向かせた。
朱里の長い前髪をそっと指で払う。現れた朱里の顔は、アイドルらしく端正な顔立ちをしていた。表情はなんとも言いがたい恐ろしい形相だったけど。千早やあずさタイプの美人が律子の怒ったときの表情と似た形相をしている、といった感じかもしれない。

それでも春香は、安心させるように朱里に微笑んだ。
「私の名前、社長も言ってなかったのに知っててくれたんだね」
以下略



12: ◆1jqaeM3vSE[saga]
2011/08/13(土) 22:48:01.03 ID:+FFU1Ui+0
春香は腕をほどくと朱里の肩を持ちくるりと自分の方に向かせた。
朱里の長い前髪をそっと指で払う。現れた朱里の顔は、アイドルらしく端正な顔立ちをしていた。表情はなんとも言いがたい恐ろしい形相だったけど。千早やあずさタイプの美人が律子の怒ったときの表情と似た形相をしている、といった感じかもしれない。

それでも春香は、安心させるように朱里に微笑んだ。
「私の名前、社長も言ってなかったのに知っててくれたんだね」
以下略



13: ◆1jqaeM3vSE[saga]
2011/08/13(土) 22:48:58.54 ID:+FFU1Ui+0
>>12連投すいません


14: ◆1jqaeM3vSE[saga]
2011/08/13(土) 22:54:29.92 ID:+FFU1Ui+0
朱里「……」

黙り込む朱里。
その代わりに、またドアの向こうでうおっふぉんという咳払いが聞こえた。

以下略



15: ◆1jqaeM3vSE[saga]
2011/08/13(土) 23:02:37.28 ID:+FFU1Ui+0
朱里「うちがまったく役立たずで無能やからやろ……」

春香「朱里ちゃん……」

ぼそりとした朱里の声。
以下略



16: ◆1jqaeM3vSE[saga]
2011/08/13(土) 23:08:21.67 ID:+FFU1Ui+0
461プロは最初から何もないアイドルをとるわけがない。
少なからず、何か才能や伸びる可能性があるのなら――

高木「天海君なら彼女に対して、何か感じるものがあるはずなのだが」

以下略



17: ◆1jqaeM3vSE[saga]
2011/08/13(土) 23:13:31.54 ID:+FFU1Ui+0
春香はそっと朱里の表情を窺った。
せっかく払った前髪も、いつのまにかまた前方におりてきて表情を隠してしまっている。
それでもドアのほうをギリリと睨む鋭い瞳ははっきり見えた。

春香「……」
以下略



18: ◆1jqaeM3vSE[saga]
2011/08/13(土) 23:18:08.47 ID:+FFU1Ui+0
やっぱり朱里は何も言わなかった。
それでもその手にぐっと力を込めて、春香をじっと見詰めた。ただひたむきな視線だった。

(参ったなあ……)

以下略



19: ◆1jqaeM3vSE[saga]
2011/08/13(土) 23:19:44.55 ID:+FFU1Ui+0
本日の投下はこれにて終了です
このようにゆっくりぐだぐだですが、見てくださる方がいたら嬉しいです
(ちなみに461プロは“しろい”プロです)

それではまた


20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)
2011/08/13(土) 23:55:44.23 ID:wKQ41b3AO
春香さんは扱いやすいな〜

期待してるよ


21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北)
2011/08/14(日) 00:32:07.35 ID:j9gulF4AO



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