39:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/08/16(火) 00:41:11.94 ID:xA3bNg18o
「純ちゃん!?」
私が本部壕に駆けつけると、一緒に飯上げに行っていた憂とあずにゃんが振り返りました。
「唯先輩……純が、純が……」
「お姉ちゃん……純ちゃんがやられた……」
二人とも、何が起きたか分からない、といった感じで呆然としていました。
「炊事場でねばってたのが、ダメでしたね……へへ」
そう言っておどける純ちゃんは、意識ははっきりしていましたが、ひどい状態でした。
背中からおしりに弾丸が抜けて、脊髄がぐちゃぐちゃ、腸も飛び出ています。
「もう、注射とか、薬とか、いいですよ。もったいないですから」
お腹をやられて助かる患者がいないことを、看護活動を通して純ちゃんも知っていたのでしょう。
「眠いから、ちょっと寝ます。すみません……」
そう言って、純ちゃんは、私たちの見守る中で息を引き取ったのです。
あずにゃんと憂が、取り乱して、純ちゃんのなきがらを揺さぶり、あるいは涙を落としました。
「純?純!?ウソでしょ!?」
「う……うっ……純ちゃん……」
さわ子先生が、アルコールで純ちゃんの顔を拭き清めてくれました。
憂は、持っていた制服を純ちゃんの死に装束として着せてあげ、山の上に埋葬しました。
後になって思えば、丁重に葬られた純ちゃんは、まだ、ましだったのかもしれません……
その後、憂とあずにゃんの二人は、南にある糸数分室に転属になったのです。
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