64:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/08/17(水) 19:26:18.14 ID:c+5+k8k3o
―――どのくらい時間が経ったのか、けたたましい虫の羽音で、私は目を覚ましました。
まだ意識はもうろうとしてました。
(……あぅ……)
私は、上に覆いかぶさっているムギちゃんにどいてもらおうとしましたが、
ガス弾でのどをやられたのか、声が出ません。
(ムギ…ちゃん……重いよ、どいてよぉ……)
熟睡しているのでしょうか、ムギちゃんは全くどいてくれる気配がありません。
しかたなく押しのけると、勢いがつきすぎたのか、やや強めに岩肌に転がしてしまいました。
(ごめん!痛かった!?)
声は出ませんでしたが、そう思いながらムギちゃんに近付くと、様子が変です。
熟睡しているにしても無防備すぎるし、岩肌に転がされたら痛くて起きるはずです。
(………)
ムギちゃんは、手足をだらりと投げ出し、薄目を開けて、口を半開きにしています。
しばらく眺めていると、ムギちゃんの瞳のふちや、涙のあと、唇の周りに、黒い点々がまとわりつき始めました。
ハエです。
ようやく私は気付きました。
(……死んでる)
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