過去ログ - インデックス「……おめでとう。とうま、みこと」
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39: ◆jVYAigOtyU[saga]
2011/08/18(木) 23:01:39.28 ID:FhNTtJKdo


静かにグラスを受け口に置いて、淀みない動作でボタンを押す。

オレンジのイラストが映るディスプレイのすぐ下に配置されたボタンは、
細長い指先にそっと押されると小さな電子音を立ててサーバーから甘い香りを放つ液体を吐き出させた。
今度は然るべきところに置かれたグラスがそれをしっかりと受け止める。

数秒経って指が離されると、先程と同様にオレンジ色の液体は流れるのをピタリと止めた。

あとに残ったのはインデックスご所望の紛れもないオレンジジュースだ。

どうやらボタンの上に映るイラストは出るドリンクの種類を表していて、
そのすぐ下の吹出し口からジュースが出るような仕組みになっているらしい。
よくよく見れば受け口にはグラスを置く場所のガイドのようなものが示されていた。

操作方法としては自動販売機に似た所がある。
改めて見てみればそう難しそうなものでもなかった。

「覚えたか?」

「……うん。ばっちりかも。ひゃっ!」

神妙な顔で頷くと突然ぐしゃりと頭を掻き回される。
思いの外優しい手付きに撫でられたのだと気がついて、思わずぽかんと口を開くと
すぐに手は離れてついでにバツの悪そうな表情で顔も逸らされた。

「あー! ずるい、シスターさん。
この人が撫でてくれるのなんてレアなんだよ、ってミサカはミサカは羨ましがってみたり」

「そうなの?」

もしかして打ち止めにするような感覚で思わず手が出てしまったのだろうか。
子供扱いされたことに複雑な感情を抱いてじっと一方通行の顔を見つめるも、その表情は窺い知れない。
少し照れているようにも見えたが、正直よく分からなかった。



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