過去ログ - 真宵「これも、また、戯言ですかね」
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24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/08/16(火) 11:07:16.64 ID:4VTMtEH9o
「じゃあ、そうね――」
 ひたぎちゃんは、間合いを計った風に、頃合いを見計らって、言う。
「彼女が欲しいとか」
「…………欲しいって言ったら……どうなるの?」
「彼女ができるわ」
 平然と言うひたぎちゃん。
「そういうことよ」
「…………」
 うん……。
 深読みしようと思えば、いくらでもできる台詞だけれど。
 この場合は、額面どおりに受け取っておいたほうがいいだろう。
「誰か紹介してくれるのかな?」
「……………………………………………………………………………」
 何故かひたぎちゃんはがっくりと肩を落とし、そのまま押し黙ってしまった。
 うん。なかなかに可愛い。
「まあ今度、ジュースでもおごってくれよ。それでちゃらってことにしようぜ」
「そう。無欲なのね……」
 心なしひたぎちゃんの元気がなさそうだ。どうかしたのだろうか。
 と。そこで僕は、正面を向いた。随分長い間、ひたぎちゃんの顔を見ていた気がしたの
で、意図的に、あるいは、気まずさに目を逸らすように、そっちのほうへと視線をやった
のだが――そこに。
 そこに、一人の女の子がいた。
 大きなリュックサックを背負った、女の子が。



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