過去ログ - 真宵「これも、また、戯言ですかね」
↓ 1- 覧 板 20
24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/08/16(火) 11:07:16.64 ID:4VTMtEH9o
「じゃあ、そうね――」
ひたぎちゃんは、間合いを計った風に、頃合いを見計らって、言う。
「彼女が欲しいとか」
「…………欲しいって言ったら……どうなるの?」
「彼女ができるわ」
平然と言うひたぎちゃん。
「そういうことよ」
「…………」
うん……。
深読みしようと思えば、いくらでもできる台詞だけれど。
この場合は、額面どおりに受け取っておいたほうがいいだろう。
「誰か紹介してくれるのかな?」
「……………………………………………………………………………」
何故かひたぎちゃんはがっくりと肩を落とし、そのまま押し黙ってしまった。
うん。なかなかに可愛い。
「まあ今度、ジュースでもおごってくれよ。それでちゃらってことにしようぜ」
「そう。無欲なのね……」
心なしひたぎちゃんの元気がなさそうだ。どうかしたのだろうか。
と。そこで僕は、正面を向いた。随分長い間、ひたぎちゃんの顔を見ていた気がしたの
で、意図的に、あるいは、気まずさに目を逸らすように、そっちのほうへと視線をやった
のだが――そこに。
そこに、一人の女の子がいた。
大きなリュックサックを背負った、女の子が。
80Res/69.07 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。