過去ログ - 真宵「これも、また、戯言ですかね」
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25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/08/16(火) 11:07:50.61 ID:4VTMtEH9o
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その小学校高学年くらいの年齢だろう女の子は、公園の端っこにある、鉄製の看板、案
内板――このあたりの住宅地図に、向かっていた。こちらに背中を向けているので、どん
な顔をした女の子なのかはわからないが、背負った大きなリュックサックがとにかく印象
的で――だから、僕はすぐに思い出すことができた。そう、その女の子は、ついさっき、
ひたぎちゃんがここに現れるその前にも、ああやって、住宅地図に向かっていた。あのと
きは、すぐに立ち去っていったけれど――どううら、また戻ってきたらしい。なにやら、
手に持っているメモらしきものと、看板とを、見比べているようだ。
ふむ。
ふまり、迷子って奴なのだろう。持っているメモには、手書きの地図か、あるいは住所
が書かれているに違いない。
じっと、目を凝らしてみる。
すると、リュックサックに縫い付けられた名札が見えた――『五年三組 八九寺真宵』
と、太いマジックペンで、記されている。
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