過去ログ - 真宵「これも、また、戯言ですかね」
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42:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/08/16(火) 11:23:38.32 ID:4VTMtEH9o
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その後、僕と真宵ちゃんは、結局、どこにも行けなかった。
家に帰ろうとしても、何故かたどり着くことができず、逆に真宵ちゃんのメモの住所の
方に行こうとしても、着くことができなかった。気が付けば、もう、日が暮れそうになっ
ていた。
道行く人、というものも、一切出てこなかった。登場人物は真宵ちゃんと僕の二人だけ
である。
そんな、そんな、絶望的な状況下で、そいつは僕達の前に現れた。
「おお、阿良々木くん。やっと来たのか。待ちくたびれたぜ」
と。
忍野メメが、道路にいた。
まるで、ここで会うのが当然のように、真っ赤なアロハシャツを着こなしていた。
しかし、いつもと違うのは、隣に、見知らぬ可愛い女の子がいたことだ。ポニーテイル
風に結わえている綺麗な髪。露出が多いわけでもないのに、妙に胸が強調された上半身の
コーディネート――それに、キュロットの丈。スカートというわけでもないのに、黒いス
トッキングが、生足よりも艶かしい。
けれど、そんなことは気にならない。もう、何時間もずっと、他の人間に会っていなか
ったのだ。妙な懐かしさがこみ上げてくる。
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