103:ハジメテ ◆oEZLeorcXc[saga sage]
2011/10/20(木) 16:11:15.54 ID:vvqVtp9F0
ぼんやりとした視界に映るのは自分と友人の住んでいる部屋の倍くらいの広いリビング。
目の前に置かれた真っ白なテーブルの中心はくり抜かれていて、中に小さなアンティークが入っている。
体を起こすと柔らかいタオルケットが床に音もなく落ちる。
「やっと起きたか、馬鹿初春」
声のする方へ顔を向けると――あまり好印象を与えない風貌、ただし見た目はモデルみたいにカッコいい――最近見慣れた顔があった。
「…………あれ? 何でいるんですか?」
大きなあくびをして、目を擦り、頭を覚醒させる。
なんだか頭がぽやぽやとします。
「まだ寝惚けてるのか?」
やれやれ、とあからさまに呆れた表情をされる。
私はこの顔があまり好きじゃない。
子供扱いをされている気がするから。
もっとも高校生と中学生、三つも離れているのだから仕方ないと言えば仕方ないんだけれど。
え?
あれ?
ここはどこだろう?
私……どうして…………?
「寝てたんだよ」
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