114:ハジメテ ◆oEZLeorcXc[saga sage]
2011/10/20(木) 16:22:30.93 ID:vvqVtp9F0
「流れとはいえ……泊まる事になってしまうとは」
優しい雨音のような水音がバスルームに響き渡る。
流れ落ちるのはお湯ではなくて少し温度を下げた冷水。
これで少しは顔のほてりが消えてくれるといいんだけど……そんな簡単にはいかないわけですよね、ぐすん。
「というか一人暮らしなわけで………私達は彼氏彼女なわけで」
さっきキッチンから覗いていた顔を思い出す。
ニヤニヤと意地悪く笑ってはいたけれど
あなたの顔には羞恥の欠片も感じられなかった。
私と映画を見に行く時も
私を家に呼ぶ時も
私と初めて手をつないだ時も
いつだってあなたは同じ顔をしているだけで
まるで私だけが一人で舞い上がっているみたい。
279Res/223.63 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。