184:たとえばこんな滝壺さん ◆oEZLeorcXc[sage saga]
2012/01/26(木) 12:28:21.63 ID:Yt32AAJ30
「俺のジュニアはそのままなんですね」
「何?」
行為を止められたせいかご立腹なご様子。
こういう時の滝壺は地味に怖かったりする。
「…………むしろ俺が何? って聞きたいんだけど。何でわざわざ今日なんだ? 検査の前日だぜ?」
滝壺が『体晶』を使用していたのは『アイテム』時代からだ。
故に事情を知っている麦野達も滝壺の体を心配しているし、その体が全快となればその祝いをするだろう。というか明日はその足で全快祝いをする予定だ。
つまり、下手な事をすればバレる。そして殺される。
そもそもそんな事を抜きにしても今まで検査の前日にはそういった行為をしてこなかった。
検査は簡単なものだが血液検査もあるし、体力を使うものもある。
そもそも超能力は精神的な影響が強い。故に滝壺への直接的な行為も一切してこなかったくらいなのに。
「明日の検査はおそらく最後になる、もう治る。そう先生に言われてんだろ?」
「うん」
「だったらなんでだよ。何で今日するんだ?」
滝壺は答える事なく俯いた。
思い当たる理由は一つ。
「不安、なのか?」
「………」
――――浜面仕上と滝壺理后が出会った時から彼女は『体晶』にその身を侵されていた。
「ごめんな」
「何ではまづらが謝るの?」
―――――――浜面仕上が滝壺理后を守ると決めた時、彼女の体は既に限界が近かった。
「俺が不安にさせてるからだよ」
「そんな事は」
――――――――――浜面仕上と滝壺理后の間には常に『彼女の「体晶」に侵された病弱さ』が存在していたのだ。
「あるんだよ。滝壺はそう思ってなくても俺がそう思うからだ」
常にあったものがなくなる。
例えそれが喜ばしいはずの事だとしても、二人の関係が変わるかもしれない。
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