24:Until reaching the starting line ◆oEZLeorcXc[saga sage]
2011/08/17(水) 16:45:56.02 ID:5Lu3WJlC0
「笑えばいいじゃない。散々人に童貞って言っといて、自分が処女だなんて面白いでしょ? 笑えばいいじゃない。笑いな――」
その文句は最後まで言うことができなかった。
物理的に口を塞がれてしまったから。
数秒にも満たない優しい唇が触れるだけの優しいキス。
白い整った顔がゼロの距離まで近づいて、すぐに離れていった。
「少し黙れ」
「いきなり何を――」
一度文句を言ってやろうと口を開くがそれは叶わなかった。
繋がったままの体をくるりと反転させられて
両の膝をソファに乗せ、膝立ちのような形になる。
今までとは逆に私が上から乗るような形。
反転と同時に口を塞がれる。
今度は深い深い、繋がるための口付け。
私の首を散々いじめたザラついた猫みたいな舌が入ってくるのが分かる。
私の舌を絡め取るように侵食してくる。
さっきはすぐに離れて行った白い整った顔が目の前にある。
閉じられた瞳には白い睫毛がきらりと輝いている。
キレイだ。
あ、私、目を閉じて、ない。
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